Mitoflow40

MICROBIOME

GUT FLORA腸内フローラとプレ・プロバイオティクス

「菌を入れる」だけが腸活ではありません。育てる・組み合わせる・作らせる——プレ/プロ/シン/ポストバイオティクスの違いを、ここで整理します。

腸内フローラ(腸内細菌叢)とは

私たちの腸には約1,000種・100兆個ともいわれる細菌がすみ着いています。顕微鏡で見ると、種類ごとに群れて生息する様子が「お花畑(flora)」のように見えることから、腸内フローラと呼ばれます。その全体を学術的には腸内細菌叢(マイクロバイオーム)と言います。 大切なのは、特定の「良い菌」を増やすこと以上に、多様な菌がバランスよく共存していること。畑の土と同じで、多様で豊かな腸内環境ほど、ちょっとした食事の乱れやストレスにも揺らぎにくくなります。

善玉・悪玉・日和見のバランス

「善玉2:悪玉1:日和見7」がよく理想とされる比率。ポイントは、多数派の日和見菌をどちらに味方させるか、です。

GOOD理想 約2割
善玉菌

ビフィズス菌・乳酸菌など。消化を助け、短鎖脂肪酸を作り、悪玉菌の増殖を抑える。

BAD理想 約1割
悪玉菌

ウェルシュ菌・大腸菌の一部など。増えすぎると腐敗物質や有害ガスを生む。ゼロにする必要はない。

NEUTRAL約7割
日和見菌

多数派。優勢な側に味方する。善玉が優位な環境を保つことが、この多数派を味方につける鍵。

「○○バイオティクス」を整理する

似た言葉が並びますが、役割はそれぞれ違います。「菌そのもの・菌のエサ・その両方・菌が作る物質」の4段階で覚えると、すっきりします。

PROBIOTICSプロバイオティクス菌そのもの

体に良い働きをする生きた菌そのものを、口から取り入れること。ヨーグルト・納豆・味噌・キムチ・ぬか漬けなどの発酵食品や、菌が入ったサプリメントが該当します。

例:納豆・ヨーグルト・味噌・キムチ・ぬか漬け

PREBIOTICSプレバイオティクス菌のエサ

善玉菌のエサになる成分。主に食物繊維とオリゴ糖です。菌を「入れる」だけでなく、もともといる善玉菌を「育てる」発想。届けるエサ次第で、育つ菌が変わります。

例:水溶性食物繊維・オリゴ糖・イヌリン(玉ねぎ・ごぼう・バナナ・海藻)

SYNBIOTICSシンバイオティクス菌+エサ

プロバイオティクス(菌)とプレバイオティクス(エサ)を一緒にとる考え方。「納豆+玉ねぎ」「ヨーグルト+バナナ」のように、菌と、その菌が好むエサをセットで届けます。

例:ヨーグルト+バナナ/納豆+ねぎ/味噌汁+海藻

POSTBIOTICSポストバイオティクス菌が作る物質

善玉菌がエサを発酵して作り出す有用な代謝物。代表が短鎖脂肪酸です。近年は「最終的に体に効くのは菌の作る物質」という視点から、もっとも注目されている領域です。

例:短鎖脂肪酸(酪酸・酢酸・プロピオン酸)

主役は「短鎖脂肪酸」

善玉菌が食物繊維を発酵させて作り出すのが短鎖脂肪酸。これこそ、腸活で本当に手に入れたい「成果物」です。腸の壁を守り、炎症を抑え、全身の代謝にまで影響します。つまり、食物繊維(プレ)を届け、菌(プロ)に作らせ、短鎖脂肪酸(ポスト)を受け取る——これが一連の流れです。

酪酸(らくさん)

大腸の粘膜細胞の主なエネルギー源。腸のバリアを守り、炎症を抑える働きで特に注目される。

酢酸(さくさん)

腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える。全身のエネルギー代謝にも関わる。

プロピオン酸

肝臓に運ばれ、糖や脂質の代謝に関与。食欲や血糖の調整にも関わるとされる。

今日からできる、育て方

難しく考えず、「菌」と「エサ」をセットで、毎日少しずつ。続けることが何よりの近道です。

※ どんな菌や食品が合うかには大きな個人差があります。お通じや体調の変化を見ながら、自分に合うものを見つけていくのが、精密栄養学的な腸活です。

あわせて読む