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FASTING

FASTING食べない時間の力

健康は「何を食べるか」だけではありません。あえて食べない時間をつくる——その空腹が、体のスイッチを切り替えます。ただし、合う人と合わない人がはっきり分かれるテーマです。

「ずっと食べている」が、現代の異常

人類の歴史の大半は、「食べられないとき」が当たり前でした。体は空腹の時間を前提に設計されています。ところが現代は、朝・昼・夜・間食と、ほぼ一日中、消化器が働きっぱなし。 食べ物が入ってこない時間ができると、体は「蓄えを使うモード」に切り替わります。糖が尽きれば脂肪を燃やしてケトン体を作り、細胞は傷んだ部品を片づけるオートファジーを進めます。これらは「食べない時間」があって初めて、しっかり働くスイッチです。

空腹がもたらしうるもの

研究で示唆される効果ですが、効き方には個人差があり、「万能薬」ではありません。

消化器を休ませる

食べ続けている内臓に「休憩時間」を与える。胃腸の調子が整う人も。

脂肪を使うモードへ

糖が尽きると、体は脂肪を分解しケトン体を作り始める。代謝の柔軟性が高まる。

細胞の掃除(オートファジー)

空腹は、傷んだ部品をリサイクルする細胞の掃除スイッチのひとつとされる。

血糖・体重の管理

食べる時間が締まることで、結果的に総摂取量や血糖の波が整いやすい。

「食べない時間」のつくり方

いきなり厳しくする必要はありません。多くの人にとって現実的なのは、軽いものから。

時間制限食(16:8など)

1日のうち食べる時間を8〜12時間に収め、残りは水やお茶で過ごす。最も始めやすく、まずはここから。

夜だけ長くあける(12〜14時間)

夕食を早め、朝食を少し遅らせるだけ。睡眠時間を含めれば無理なく達成しやすい入口。

週1〜2回の軽い節制(5:2など)

週のうち1〜2日だけ食事量を大きく減らす方法。生活に合わせて選ぶ人もいる。

長時間・本格的な断食

24時間以上の断食は効果も負担も大きい。自己流は危険で、専門家の管理下が前提。

※ 断食中も水分はしっかり。回復食(あけ方)も大切で、いきなり大量・高脂質を食べると胃腸に負担がかかります。

SAFETY / 大切な注意

断食が「向かない人」もいます

空腹は強力なスイッチだからこそ、合わない人には害になります。次に当てはまる方は、自己流の断食を避けるか、必ず主治医に相談してください。

  • 妊娠中・授乳中の方、成長期の子ども
  • 摂食障害の経験がある方、低体重の方
  • 糖尿病などで血糖の薬やインスリンを使っている方(低血糖の危険)
  • 持病があり服薬中の方(薬の効きが変わることがある)
  • 高齢でフレイル・筋力低下が気になる方

また、断食は「掃除(オートファジー)」と「合成(体をつくる)」のメリハリで効きます。食べない一辺倒では、とくに40代以降は筋肉が落ちやすい。食べる時間にはタンパク質をしっかり確保することが、空腹を活かす条件です。ふらつき・強い空腹・気分の悪化が出たら、無理せず中止を。

無理のない、はじめ方

「つらいのを我慢する」ものではありません。心地よい範囲で、生活に溶け込ませるのがコツです。

まずは「夜長くあける」から

夕食を早めに済ませ、寝るまで食べない。睡眠を含めれば12時間は意外と簡単。

水・お茶はしっかりとる

空腹と脱水を混同しない。無糖の水分でこまめに潤す。

食べる時間に“ちゃんと”食べる

回数が減るぶん、タンパク質・野菜・良い脂をしっかり。質を落とさない。

体調を最優先に

ふらつき・頭痛・気分の悪化が出たら中止。合わないなら、やらない勇気も大切。

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