THE APPROACH

INTEGRATIVE MEDICINE統合医療とは

統合医療とは、西洋医学(標準治療)を土台にしながら、鍼灸・ヨガ・瞑想・食事・サプリといった補完的なアプローチを、エビデンスにもとづいて組み合わせ、人を「からだ・こころ・くらし」の全体として診ようとする考え方です。

⚠ いちばん大切な原則:「代替」だけに頼らない

統合医療の主役は、あくまで標準治療(科学的根拠のある西洋医学)です。補完療法は、それを置きかえるものではなく、支えるもの。次のような場合は、特に注意してください。

  • がん・感染症など、有効な標準治療があるのに「これだけで治る」と代替療法をすすめられたとき
  • サプリ・ハーブを「薬の代わり」にすすめられたとき(薬との相互作用・治療の遅れの危険)
  • 「自然だから安全」「副作用ゼロ」と断定する説明
  • 高額な商品・施術を、効果を誇張して契約させようとする勧誘

補完療法を試したいときは、自己判断でやめず、まず主治医に相談を。「いま受けている治療を続けながら、これを足してよいか」を一緒に確認するのが、安全な統合医療です。

「病気」だけでなく「人」を診る

西洋医学は、検査で異常を見つけ、薬や手術でピンポイントに治す——急性の病気や明確な異常に、きわめて強い力を発揮します。一方で、はっきりした病名はつかないけれど不調が続く「未病」や、生活習慣・ストレス・睡眠・食事といった背景の積み重ねは、薬だけでは扱いきれないこともあります。 統合医療は、その西洋医学を土台に置きながら、食事・運動・睡眠・こころのケアや、鍼灸・ヨガ・瞑想といった補完的なアプローチを、エビデンス(科学的根拠)で見極めて組み合わせていく考え方です[1]。めざすのは「病名を消すこと」だけでなく、その人が、その人らしく整っていくこと。患者中心で、からだ・こころ・くらしを全体として見る——それが統合医療の姿勢です。

まぎらわしい3つの言葉を整理する

「補完」「代替」「統合」はよく混同されますが、米国の研究機関(NCCIH)は、「標準治療と一緒に使うか/代わりに使うか」で次のように区別しています[2]。ここがいちばん大事なポイントです。

補完医療(Complementary)

標準治療と「一緒に(with)」使うもの。例:抗がん治療の吐き気に鍼や瞑想を併用する。これが統合医療の中心。

代替医療(Alternative)

標準治療の「代わりに(instead of)」使うもの。有効な治療を捨てることになりやすく、リスクが大きい。実際にはこのケースはごく少ない、とされる。

統合医療(Integrative)

標準治療と補完療法を、エビデンスにもとづいて「計画的に・協調して」組み合わせる、患者中心のアプローチ。

※ 日本では、これらをまとめて「補完代替医療(CAM)」と呼ぶこともあります。呼び名より、「標準治療を手放していないか」を確認することが大切です。

どんなものが含まれる?

補完療法はとても幅広く、エビデンスの量も「よく研究されたもの」から「ほとんど未検証のもの」まで玉石混交です。Mitoflow40 のライブラリにも、関連するテーマがあります。

「自然=安全」ではない——エビデンスで見極める

統合医療でいちばん大切なのは、「気持ちよさそう」「自然そう」で選ばないことです。補完療法には、よく研究され効果が確かめられたものもあれば、効果がはっきりしないもの・かえって害になりうるものもあります。 たとえばハーブやサプリは「自然由来」でも、薬の効きを強めたり弱めたりする相互作用を起こすことがあります[2]。だからこそ、ひとつひとつをエビデンスで確かめる姿勢が欠かせません。 日本では、厚生労働省が「統合医療」情報発信サイト(eJIM)を公開し、各療法の科学的根拠や注意点を中立にまとめています[3]。気になる療法があれば、まずこうした一次情報で「どこまで分かっているか」を確かめるのがおすすめです。

Mitoflow40 は、どこに立つのか

Mitoflow40 は、診断も治療もしません。病気を治すのは、これからも医療機関と、あなたの主治医の役割です。私たちが立つのは、その「未病の手前」——食事・睡眠・運動・ストレスといった日々の土台を、血液データなどを手がかりに整えていく場所です。 統合医療の言葉でいえば、Mitoflow40 が扱う精密栄養学は、西洋医学という土台に添える「栄養・生活習慣」という補完的なピースのひとつ。標準治療を置きかえるものでは、決してありません。むしろ「主治医の治療を続けながら、生活の土台をどう整えるか」を一緒に考えるのが、私たちの役割です。

世界での広がりと研究

統合医療は「あやしいもの」ではなく、世界の公的機関が研究し、エビデンスを整理している分野です。

米国:NIHに専門センター(NCCIH)[2]

米国国立衛生研究所(NIH)の中に「国立補完統合衛生センター(NCCIH)」があり、補完療法を科学的に研究し、用語や安全性の情報を発信しています。

日本:厚労省のeJIMと統合医療学会[3]

厚生労働省は「統合医療」情報発信サイト(eJIM)を運営。学術面では日本統合医療学会(IMJ)が研究・教育を進めています。

WHO:伝統・補完・統合医療の戦略[4]

WHO(世界保健機関)は、伝統医療・補完医療を各国の医療に安全に統合していくための戦略を掲げ、エビデンスにもとづく活用を推進しています。

※ 本記事は一般的・教育的な情報であり、診断・治療に代わるものではありません。補完療法を試したいときは、いま受けている標準治療を自己判断でやめず、必ず主治医・薬剤師に相談してください。サプリ・ハーブは薬との相互作用や、妊娠中・持病がある場合の注意があります。

参照

  1. [1]統合医療とは(定義・考え方の概説) — 厚生労働省「統合医療」情報発信サイト eJIM
  2. [2]Complementary, Alternative, or Integrative Health: What’s In a Name?(用語の定義・安全性) — NCCIH(米国国立補完統合衛生センター/NIH)
  3. [3]「統合医療」情報発信サイト eJIM(各療法のエビデンス・注意点) — 厚生労働省 / 国立長寿医療研究センター
  4. [4]Traditional, Complementary and Integrative Medicine(伝統・補完・統合医療) — World Health Organization